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2008.07.02 Wednesday |  | - | - | - | 

ひとり日和  青山七恵

大分前に 相方が持って帰ってきた 文芸春秋
誰もが知るこの分厚い雑誌  小説を買わずとも これ1冊で
幾つかの話が読める 文芸界不動の人気の雑誌。

1

その号の目玉は 芥川賞授賞作品 ひとり日和の
掲載だった。 普段 偏ったメンタル本とかしか読まない私。
唯何となく この作品は読もうかなと思い とっても久し振りに
文芸の話を読んだ。 毎日の入浴時 湯に浸かりながら ほんの
数ページづつ。。 

話は 行き先が見えない ハタチの女性が 71歳の老女と暮らす日々
をゆっくりと描いている。細かい情景描写が 派手すぎず 心地良い
のに先ず惹かれた。自分が見えない 若者特有の悶々とした心情が
静かに記されている。 今の自分から見たら楽しい事ばかりに見える 
若者 けど 実際はこんな感じなのだろう、 何か大きな事が起こる訳
でもなく 人並みに恋愛して まあ良いかと思う程度の仕事をして 淡々
と日々をこなしていく。未来があるのに 何処か退廃感を感じる主人公と 
未来がもう少ない 色んな事を達観し 死を見つめている老女と
のやり取りに ドキリとさせられる。 

又 舞台となっている 家 家周辺 アルバイト先が 京王線沿線で
実在している風景がそのまま 文中に現れ 沿線に住む私は 
本の中の沿線風景と実際の沿線の風景を重ね 文中により自分が入り込み
読み進める事が出来た。

派手な出来事や 凄い期待を残す様な終わり方でなく 常に淡々とした日常で 
終わりも淡々として終わり。 少し拍子抜けの様な感じも受けるが きっと 
現実はこんなものなのだろうと思った。かと言って 退屈な
話ではなく 淡々とした 日常の中 抑揚のない日々の中の小さな抑揚
人生を熟知した静かな老女とのやり取りで 主人公が人としての経験値が薄く
層の様に重なって行く様な気がして 何とも心地良かった。 
悶々とした 行き先が見えない気持ちの解決と言う結末は皆無だったが 
実際にもそんな直ぐには解決とならない そういうものだとも思った。

凄く感動的とか 派手さはないが 後から じんわりと来る話
だった。 とてもつまらない話と受け取る人と 良かったと 思う
人で 真っ二つに分かれる作品とも思った。

久し振りの文芸 たまには良いなぁと再認識するきっかけと
なりました。

ひとり日和
ひとり日和
青山 七恵
2007.07.04 Wednesday | 23:45 | comments(0) | trackbacks(0) | book | 

連休最終日は読書

1

連休最終日
明日からの平常運転に備え今日は何処も出掛けず 家でじっとしている事に。。
TVをつけながら 昼寝をする相方を横目に私は ヘッドホンで音楽を聴き
ながら読書。。2005年にドラマ化され話題となった 溺れる人
Womans Beat 大賞作品 著者のアルコール依存症克服への 
ドキュメンタリー ドラマで放送時 主演の篠原涼子の熱演に
酷く感動した上 想像を絶するアルコール依存症の実態垣間見 
原作である本も読みたいと思いつつ 時が過ぎてしまい やっと先日
手に入れる事が出来ました。

まず最初に思ったのは この溺れる人のみで1冊の本が構成されているかと
思いきや 大賞を初めとする受賞作品集となっており 溺れる人自体は
65ページと言う 短編 正直 がっかりしながらも 読み始めると 
短編とは思えないほどの内容でした。何不自由なく育った女性が 
アルコールに落ちていく過程 依存症となり 常に助けて欲しいと思い
ながらも 堕ちて行き 前後不覚 精神状態の暴走 目の前に居る
愛娘よりお酒が優先となる異常なる日常 終いには 生きる気力まで
無くす。そんな中自分の家族の存在により ある時目覚め何とか元の
自分を取り戻そうとしていく過程の話。。

ドラマで見た以上の想像を絶する病の恐さが文中にあり 著者の苦しさと
自己嫌悪が、読み手にも痛いほど伝わってくる。しかしながら飲酒を
やめれない主婦でもある 著書を 見て 深夜の徘徊など気付かぬ
振りをしながらずっと見ていた 夫の一言により 自分の本当に大切なもの 
守りたいものに気付き 助けて欲しいと言う気持ちをやっと言葉に出来 
本気でアルコールとの決別を決意する。著書の夫の一言に 実際の現実は
見ていない 私が その一言で夫の気持ちが解ってしまう様な 切ない
言葉で 涙が溢れた。

唯 自分を賛美するだけの克服記でなく 自分の懺悔の記録を克明に
記す事によって この病を克服しようとしている 本当のドキュメンタリー
作品だと思い 短編ながらも 充実感を得た 読み終わりを受けました。

自分自身の佇まい方・家族の存在・家族の繋がり そんな事も ふと
考えさせられた 話でもありました。

連休最終日はこうして 静かに時間が過ぎていきました。。

溺れる人―第3回Woman’s Beat大賞受賞作品集
溺れる人―第3回Woman’s Beat大賞受賞作品集
藤崎 麻里,高橋 和子,カウマイヤー 香代子,八木沼 笙子,竹内 みや子
2007.02.12 Monday | 00:14 | comments(0) | trackbacks(0) | book | 

ピラミッド社会

精神科看護師、謀反―極私的「革命」レポート
精神科看護師、謀反―極私的「革命」レポート
金曜の夜 最近出来ていなかった ネットでも思う存分しようと
意気揚々家に入ると 愛用のPCはなく 相方のmacにLANが刺さっていた。。
仕事にもってきやがった、、

あの TVもあまり見ない私の唯一の娯楽なんですが、、
それをmacでやれと、、、あんた、、
しかも ほんと 使い難い。。

かなり 今 必死です。

そんな環境なので 早々にネットを諦め お風呂で読書をしていました。
以前 精神科ER緊急救命室のレビューを書いたら 精神科で看護師をされて
いて 本を出版された 越智元篤さん本人から本の紹介のコメントを
頂きました。その本を先日手に入れ(遅くなりましたが)読ませてもらいました。

一言で内容を述べると 精神科云々の話よりも
企業や病院など一つの団体の中のピラミッド構造
での 不条理さや 同僚との視点の違いなどの話しが多く
上司と言う肩書きだけに重んじる
風習や企業、病院 など 団体特質な風通しの悪い体質
などの話が印象に残った。

読めば読む程に 何処でもある話だな、何処にでも
必ずいる人だなと思う事をかなり 真正面から切り込んで
いる。著者は今の仕事を続ける上でこの本を書いたと言う、
同じ職場の人から言えば 暴露本とも取れるこの本、
けど 著者は単純に職場 環境、能力を向上したいと言う
願いの元この本を書いたのだと思う。

本当の事は誰も言わない
と言うか
言えない
本当の事を言うと損をする
だから言わない

突飛な事をすると 煙たがれる

など日本ならではの悪い考え方に真っ向から挑む
形となっている本にも感じた。 凄い大きな問題とか
そういうのではなく 日本の会社、集団ならでは必ず疑問に
を持つ事柄について書いてある。その時 互いに 柔軟に
対応すれば 物事の向上に繋がるのに それが出来ないと言うか
する術に気付いていないと著者は呼び掛けている。。

読んでいて 正直 日本と言う環境で よくここまで書いたなと
思ったのが正直な感想。それは呆れてとかではなく 早々出来ない事を
よくしたもんだと言う意味。誰でも自分を守りたいのが一番
職場の仕事能力を向上するより 職場の人間関係の向上 維持
の方が大切だと思っている それは家族と言う守るべき存在が
居る事や地位を守る為 日本はその事に偏りがちでもある。
純粋に両方とも同じ位大切と思うからこそ書けた本だと
思うし 病院に対しての悪意はないと思う。
 
今 著者は異端児的な扱いをされているかも
しれないが 何でも新しい事をしでかしたり
本当の事を言うとけむたがるのが日本 けどそれを
時間をかけて馴染ませる事も出来る可能性もある。
大きな切り口を作った著者は
今逆境の中に居るのかもしれないが 信念を持って
取り組んだ事はいつか実を結ぶと思うし 行動を
起こす事が一番難しい事だと思う、、そんな勇気
に驚かされた。

精神科医療現場の本であるが 内容は極めて 何処の
職場でも当てはめれる 事柄が多い。若い世代の
人が読むより 考えが固まった世代に少しだけでも
物事を多角的に見る事を思い出すように読んで欲しいが
おそらくその願いは無理にも感じられる。。

若い世代 下のものが 意見をしてはいけないと言う
のが 普通の世の中だから。。。
2006.04.28 Friday | 02:07 | comments(2) | trackbacks(0) | book | 

「自分の感受性くらい」  茨木のり子

ぱさぱさに乾いてゆく心をひとのせいにはするな

みずから水やりを怠っておいて

 
気難しくなってきたのを友人のせいにはするな

しなやかさを失ったのはどちらなのか
 

苛立つのを近親のせいにはするな

なにもかも下手だったのはわたくし


初心消えかかるのを暮らしのせいにはするな
 
そもそもがひよわな志にすぎなかった

 
駄目なことの一切を時代のせいにはするな

わずかに光る尊厳の放棄
 

自分の感受性くらい

自分で守れ ばかものよ


〜☆〜〜☆〜〜☆〜〜☆〜〜☆〜〜☆〜〜☆〜〜☆〜〜☆〜

私が好んで見に行くBLOGに掲載されていた詩
余りの衝撃に 真似で載せてみた。
恥ずかしながら普段狂った系統の本しか読まず
この超有名な現代女性詩人の名前位しか知らず
この有名な詩も初めて目にした。誰にでも何かしら
当てはまる事柄を含んでいるこの詩 現代人の
心の隙間を達観してしまっている凄さ どんな
生き方をしたのだろう、、生憎 最近彼女は亡く
なられた、悲しいがそんな理由もあり最近彼女の
詩が再認識されていると言う。

自分の心の隙間と照らし合わせながら 
是非読んでみたいと思う。

 
落ちこぼれ―茨木のり子詩集
落ちこぼれ―茨木のり子詩集
茨木 のり子, 水内 喜久雄, はた こうしろう

2006.03.24 Friday | 22:59 | comments(2) | trackbacks(2) | book | 

くるくるキレキレ人生

くるくるキレキレ人生
くるくるキレキレ人生
叶 てつこ

境界性人格障害&鬱病&アルコール依存症&リタリン中毒

数ヶ月前に新潮45に著者のエッセイが掲載されていて 
この手の本を愛読している私はすかさず彼女の著書であ
るこの単行本を買いに走った。

正直 良い本です!読んで下さい。

と 大きな声で言える本ではありません。

けど 超強烈に凄まじい日々・抱える病について ココまで
あっけらかんとを書いてある本は早々無いと思う。
唯 あっけらかんと書いてあるのではなく 不器用ながらも
常に前向きと言う所にきっと 明るさを感じるのだろう。。

人は絶望するから足を止めるんじゃない。
絶望から這い出すことを『あきらめ』てしまったから足を止めるんだ。
人は希望があるから前に進むんじゃない。希望を探そうという
『意思』で前に進むんだ。


作者は 色んな不安・絶望がある中でも小さくても常に希望を
探そうとしている『意思』を持っている。ジェットコースター
並みの強烈な内容だったが常に前向きな作者に最後は共感を
覚えた。そして嫌な事があると色んな事を辞めたくなる弱小な
自分を羞じた。

どんな時も前向きに

こんな事を改めて考えさせられた本。。

強くなろうと思う心がどんな事も乗り越えさせてくれる
原動力となる。。

2006.02.16 Thursday | 23:52 | comments(0) | trackbacks(0) | book | 

私は障害者向けのデリヘル嬢

ki
本をインターネットでよく買う私 ネット販売は趣味嗜好性が
インプットされる様で 好きそうなものが発刊されるとメールが来る。
どんなのがお好きか把握しているんだもん そりゃ又買ってしまい
ますよ。そんな訳で先日購入したのがコレ、、
セックスボランティアに続き 性のバリアフリーの話 「私は障害者向けのデリヘル嬢」 
著者の実体験から感じた障害者の性の実態を綴った著書。
作家とかライターでもない彼女が見たままを表現しているので
淡々と読み進めてしまう反面 プロに有りがちな脚色が無い為に
ある種リアルだった。読んだ感想は前回のセックスボランティア
と同じく色々考えせられた。あれだけ性風俗業が盛んな日本
けど 実際問題パートナーを作りづらかったり不可能に近い障害者
が利用出来る性風俗業が極々少ないと言う現実。人間として平等に
有るべき性の欲求が障害者となると 同じ様に欲求がある事が知ら
れてなかったりその欲求がある事を人に言い出してはいけない風潮が
いまだあったりと何だかおかしな現実がまだまだある。健常者と障害者
の線引きを知らず知らずしているのが健常者であって その意味不明
な線により苦しんでいる障害者がたくさん居る現実。。
バリアフリーと言う言葉が多々叫ばれているが 実際の所は
表面的な所を少しだけやっているだけでまだまだ何も進んでいない。
現に街を歩いていて車椅子の人が 目の不自由な人が歩きやすい
道になっているだろうか、、高級ホテルやデパートだけが競って
バリアフリーな建物にしているが実際行く用事はそんなになかったり
意味が無い訳ではないが 何だか・・ベクトルの向きが違うような。。
そんなんだからかこの手の事について日本はとんと遅れている、
ヨーロッパなどには国自体が障害者の性について深く考え支援して
いると言う。人として当たり前の欲求に対して満たされない、
欲求を表現しづらい世の中 自由・平等が叫ばれる中 根本的な
部分では何も進んでいない現実 性と言うとやらしいって
なってしまうが 実は人の根本であるのがこの性で 障害者だから
と言う理由で取り巻く環境が違ったりするのはおかしいと思った。
同時に健常者はそんなに偉いのか?と何だか少し悲しい気持ちに
なった。

自分は何時の時も どんな人であれ偏見を持たない人間で居たい。
そして 一日も早く 色んな場面で健常者と障害者の隔たりが
少ない世の中になって欲しい。

2005.12.18 Sunday | 11:37 | comments(0) | trackbacks(0) | book | 

精神科ER緊急救命室

精神科ER緊急救命室
精神科ER緊急救命室
備瀬 哲弘

昨日買った本、又私の好きな偏ったジャンルの本。
本屋で読みはじめをさらっと読んだ時 何だか小説
っぽいので 一度本棚に戻したのだが 一応ノンフィ
クションと言う事と最近この医師の名前を何かで見た
記憶があり 挿絵になっている写真も豊富なので買う
事にした。

私は 電車通勤をしている訳ではないので本を読む時間を
意図的に作らないと中々ない。大体 お風呂の時間が読書の
時間にあたる。 湯に浸かりながら 新潮45とか週刊新潮
の文字を追いかけつつ 汗を流すのが日課 ハードカバーは
お風呂読書に向かないのだが 昨晩は早く読みたい気持ち
もありで 買った本で風呂読書。。

救急精神医療の現場を凄く噛み砕いてあって とても
読みやすい。と言うか そのままドラマになりそうな
小説仕立てになっていた。実にサラリと読める本
だった。。この手の現場系の本は好きだが
余りにサラリとしているので少し物足りなかった。。

この手の本ならこっちの方が好きだったりする・・・・

 
狂気という隣人
狂気という隣人


2005.09.08 Thursday | 12:30 | comments(4) | trackbacks(1) | book | 
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